口臭測定器による検査

こんにちは。藤沢の歯医者「おだがき歯科クリニック」の小田柿です。

前回、前々回と口臭治療についてお話致しましたが、

当院では、口臭測定器による検査を導入しております。

口臭の原因には、
①生理的口臭
②病的口臭
③飲食物・嗜好品による口臭
④ストレスによる口臭
⑤心因性口臭(仮性口臭)

の5つに大きく分類されますが、
口臭治療では、それぞれの原因に合わせた、対策・治療が必要になります。

診察の際に行う医療面接(問診)で得る事が出来る情報には、診断をする上で重要な意味合いがあり、

患者さんが、
いつ頃から、どこで、どの時間帯に口臭を意識するのか、
誰かから指摘を受けたことがあるのかどうかなど、

何故口臭治療を希望されるのか、その経緯を伺わせて頂き、
その原因を絞り込んでいくわけですが、

実際、不快な口臭を感じるかどうかの判断は第三者による評価であり、
患者さんによっては、非常にセンシティブな問題であるため、
口臭治療を進めながら、二度、三度と繰り返してお話をさせて頂く必要があります。

この際、必要に応じて、口臭の客観的な評価をするために、口臭測定器による検査をご提案することがあります。

口臭測定器は、口臭の原因物質とされる
VSC(揮発性硫黄化合物)のお口の息(呼気)の中の濃度(ppb)を検出して、口臭の強さを評価する装置を用い、口臭の強さを4段階のランクで表示します。

■指示値:0~250(ppb) 
ノーマル(口臭無し)

■指示値:251~600(ppb)
マイルド(軽度の口臭)

■指示値:601~1500(ppb)
モデラート(中等度の口臭)

■指示値:1501~3000(ppb)
シビア(重度の口臭)

 

生理的口臭については、
どなたにでもある臭いであり、
起床直後、空腹時、緊張時の他、ホルモンバランスの変化時に口臭は強まりますが、
基本的には一時的な口臭の為、基本的には治療の必要のない正常レベルの口臭です。

ですが、他の方から指摘を受けたりなどのきっかけで、口臭が気になり不安になると、より口臭を意識してしまうようになる傾向にあります。

起床時や空腹時などに生理的口臭は強まる為、ご家族や身内の方など、生活を長く共にされている方から指摘を受けやすく、
家族だから指摘してくれているのであって、周りの人達も自分の口臭を不快に思っているのではないかとついつい考えてしまったりします。

これは、
様々な理由をきっかけに自分自身で強い臭いがあると思い込んでしまう心因性口臭(仮性口臭)の原因となりうる一つのケースでもあります。

実際に、口臭測定器により客観的な数値を確認することで、これらは解消されることも多いです。

お酒やニンニク、コーヒー、タバコなど
飲食物・嗜好品による口臭については、生活習慣の改善により解消していく他ないですが、
習慣的に喫煙をされる方で、尚且つ、お口の中の細菌を原因とした病的口臭の疑いのある方については、タバコの臭いと混じって、診断が難しくなります。

その際、口臭測定器により、VSCの含有量が高く記録された場合は、複合的な原因があると考えられるため治療が必要と判断することが出来ます。

また、病的口臭の原因であるVSCは、
歯周病や蓄積した歯垢(プラーク)や歯石内に潜む細菌がたんぱく質を分解することによって生産されます。

歯石除去などのクリーニングにより、お口の中にあるVSCが取り除かれると口臭測定値は減少します。

その為、
口臭測定器を治療開始前後に行うことで治療の成果を確認することも出来ます。

「口臭のことが気になっている」、「口臭治療がしたい」という方は是非一度ご相談下さい。