2020年 08月 05日

掌蹠膿疱症と歯科治療

こんにちは。藤沢の歯医者「おだがき歯科クリニック」の小田柿です。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という病気をご存知でしょうか。

掌蹠膿疱症とは、

掌(てのひら)や足の裏などに水ぶくれができ、
それらがつぶれて治ったかと思えば再び出来るを繰り返すという皮膚の病気です。
水ぶくれは手足の他、肘や脛(すね)にもできることがあります。

発症初期には痒みを生じることが多く、水ぶくれが乾くとかさぶたとなって剥がれ落ちますが、良くなったり悪くなったりを周期的に繰り返すのが特徴です。

膿疱という病名ですが、水ぶくれの中に菌などは存在しないため、周囲の人にうつしてしまう心配はありません。

梅雨が明けて、これからの暑い時期に悪化することも多い皮膚科領域の疾患なのですが、

実は歯医者さんでの歯科治療で改善することもあることが報告されています。

掌蹠膿疱症の詳細な原因は不明とされていますが、

重症化の原因として、
虫歯や歯根の病気、歯周病などによる口腔内環境の悪化や
歯科治療で使用する金属に対して起こるアレルギー反応などが挙げられます。

金属アレルギーというと、金属と直接接している皮膚や粘膜にかゆみなどの症状が出現するのが一般的ですが、
歯科治療で使用した金属がお口の中に溶けだし、唾液や血液を介して体内へと侵入した結果、これらの歯科金属によって、掌蹠膿疱症を発症したケースが報告されています。

治療方針としては、
原因を取り除く為にお口の中にある銀歯などの金属を外して、白い詰め物やセラミックに置き換えることをご提案しています。
(歯医者さんで使用する白い詰め物であるコンポジットレジンが掌蹠膿疱症の原因となりうるという一部報告もあるため、可能であればセラミックに置き換えることを推奨しています)

事前に可能であれば、どの金属にアレルギーがあるのかを調べる為、皮膚科を受診しパッチテストを受けて頂くと治療計画を立てるのに大いに役立ちます。

また、
虫歯や歯周病、歯の根の先に膿がたまる根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)など、お口の中の病気が掌蹠膿疱症の発症に関与しているという報告もあり、
実際にこれらの治療をおこなったことで症状の改善がみられたケースもあるため、
掌蹠膿疱症でお悩みの方は、歯科を受診して相談してみると良いかもしれません。