当院における歯周病治療の流れ

1初診時

問診票への記入

ややボリュームが多いのですが、2ページ25項目にわたる問診票への記入をお願いしております。
歯周病でお悩みの患者様の状況やご希望をより深く理解するために、細かい情報収拾が大事になります。

問診と検査

問診票の内容を確認しながら問診をさせて頂きます。
また、以下の検査を行います。

<口腔内写真撮影>

歯周病はサイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)と表現されることもあり、進行しても痛みを伴いにくく、ひどくなるまで自覚症状がありません。
初診時および各治療のステップごとに、当院では口腔内写真の撮影をさせて頂きます。百聞は一見にしかずと言われるように、わかりにくいお口の中を説明する際には、口腔内写真は有用なツールになります。

<レントゲン撮影>

歯周病は、歯周病菌がつくる内毒素のせいで歯を支えている顎の骨が溶けてしまう病気です。
レントゲン撮影により、直接的には見えない歯茎の中の骨の状態を確認することで、歯周病の進行状況を診断することが出来ます。

<歯周病検査>

歯周病菌は、歯肉溝(歯と歯茎の隙間にある溝)に溜まり異常増殖すると、バイオフィルムを形成します。
バイオフィルム(悪玉菌の塊)は炎症を引き起こし、歯を支える骨を破壊します。 その結果、歯と歯茎の隙間に歯周ポケットという深い溝ができてしまい、歯周病が進行していきます。
この歯周ポケットが深ければバイオフィルムを取り除くことが困難になり、逆に浅ければ歯周病の進行を止めることは容易と言えます。 歯周ポケットの深さを計測する歯周病検査を行うことで、効率的な治療が可能となります。

問診・検査後

問診により、過去の治療歴と経過を伺います。検査により、現在の状況を把握します。
その上で、今後の推移を予測し、患者様にとってベストな治療計画をご提案します。
虫歯や歯周病があるかどうかを調べるだけではなく、なぜ虫歯になったのか?なぜ歯周病は悪化してしまったのか?
という視点で診断し、その原因に対するアプローチを行うことで、病気の再発を防ぐことが可能となります。

2歯周基本治療

歯周基本治療とは、歯周病の原因であるプラークとバイオフィルムを取り除くことで、悪玉菌を口腔内から極力少なくすることを目的として行います。
歯周基本治療は以下の内容となります。

プラークコントロール

歯周病の原因となるプラーク(歯垢)をコントロール(制御)することです。
プラークコントロールが不十分であれば、どんなに他の治療を行なったとしてもその効果は半減し、歯周病治療は成功しません。
歯ブラシや歯間ブラシやフロスなどを使って、プラークを徹底的に取り除きます。
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)と呼ばれることもあります。
また、消毒作用のあるうがい薬を使って、化学的にプラークを制御することもあります。

TBI(Tooth blushing instruction)

TBIとは歯磨き指導のことを指します。
歯周病はプラーク(歯垢)が原因となって進行しますので、患者様の日々の歯磨きがとても大事です。
歯周病治療の成功には、患者様の協力と生活習慣の改善が欠かせません。
歯磨きにはさまざまな手法があり、歯並びや年齢などに合わせて磨き方や歯ブラシを使い分けていく必要があります。
当院では、プラークコントロールと並行して、歯科衛生士によるブラッシング指導を行うようにしております。

スケーリング

歯茎より上の見えているところの歯石除去のことです。
歯石はプラーク(歯垢)が石灰化したもので、表面がざらざらしているために、放置すると更にプラークが溜まってしまいます。
スケーリングにより、プラークコントロールがしやすくなります。

SRP(スケーリング・ルートプレーニング)

歯茎より下の見えないところの歯石除去のことです。
SRPの目的は、歯肉の炎症を改善させて、歯周ポケットを浅くすることになります。

咬合調整

噛み合わせのバランスが崩れているところは、歯周病が進行しやすいです。
理由は、過度な力が加わると、歯を支える骨が壊れてしまうからです。
咬合調整(噛み合わせの調整)をすることで、力による歯周病の進行を食い止めます。

歯ぎしり・食いしばりの改善

無意識に上下の歯を強い力で噛み締めてしまうことを、ブラキシズムと呼びます。
ブラキシズムは、一般的には歯軋り・食いしばりと言われています。
無意識に長時間、強い力が歯にかかるために、歯を支える骨が壊れてしまい歯周病が進行してしまいます。
特に睡眠時におけるブラキシズムのコントロールが大事です。
当院ではナイトガードと呼ばれるマウスピースを作製し、夜間に装着して頂きます。

暫間固定

歯のぐらつきが大きい場合、隣の歯と連結固定します。
連結固定することで、咬む力によるぐらつきの進行を遅らせることが可能となります。
固定には、目立たないように、主に透明な素材を使うことが多いです。
ただし、暫間固定は対処療法ですから、歯周病が進行しないように、定期的な経過観察が必要です。

3再評価・歯周外科手術

歯周基本治療を終了した段階で、再度歯周病検査を行い、それまでの治療の経過を客観的に測る再評価を行います。
歯周病は、糖尿病や高血圧症と同じく生活習慣病ですので、一度なってしまうと完治が難しい側面があります。

再評価の結果が良好な場合

再評価の結果が、正常値まで改善し「良好」な状態や歯周病がなくなったわけではなくとも歯肉の炎症はとれて「安定期」と評価された場合は、「定期検診」や「メインテナンス」に移ります。

再評価の結果が良好でない場合

再評価において、残念ながら改善がみられなかったり、改善がみられたものの一部に歯周病による炎症が残っている場合は、フラップ手術(歯肉剥離掻爬手術)と呼ばれる歯周外科手術を行い炎症の改善を図ります。
また、歯周病により破壊されてしまった組織を再生する歯周組織再生療法を提案する場合もあります。
どちらの手術も、重度の歯周病の患者さんに行うことが多いです。

フラップ手術のメリット

フラップ手術は、歯茎を切開・剥離することで、歯周ポケットの深い部分のプラーク・バイオフィルム・歯石を完全に取り除くことができます。
歯周病の原因となる感染源を徹底的に除去することで、歯周病の劇的な改善が見込めます。

フラップ手術のデメリット

フラップ手術後、歯周組織が完全に元通りになることが理想的ですが、実際には歯槽骨、セメント質、歯根膜は殆ど再生されることはありません。病気の組織を取り除いた後は、歯肉が入り込みくっついただけの状態となりその場合は、健康な歯茎に比べて再発のリスクはどうしても高くなってしまいます。

歯周組織再生療法のメリット

歯周組織再生療法では、歯の周りのセメント質や歯根膜、歯槽骨を再生することが可能です。
よって、患者様本題の健康な歯肉を取り戻すことができるため、歯周病再発のリスクは低くなります。

4メインテナンス・定期検診

歯周基本治療や歯周外科手術を経て、歯周病の改善が確認され、「治癒」や「安定期」と診断された場合は、「定期検診」や「メインテナンス」に移ります。
定期的に、歯科衛生士によるプラークコントロールを行うことで、歯周病の再発を防ぎます。
定期検診は4~6ヶ月おき、メインテナンスは歯周病の程度により1~4ヶ月おきに行います。
また、お口の中の状態に合わせて、その間隔は変更することがあります。

歯周病治療の一番難しいところは、この継続的なメインテナンスにあると言われています。
歯周病は、痛みなどの症状を伴わないことが多く、どうしても患者様の通院しようというモチベーションが得られにくい側面があります。
また軽度な歯周病の場合では、治療による改善があったとしても、患者様がそれを実感しにくいことが原因かも知れません。

継続的なメインテナンスにお越しいただけるように当院では「治療の見える化」を大事にしています。
検査結果の資料をご覧頂き、初診時と治療後(再評価時)でお口の中の写真を比較し改善を実感してもらうことで、お口の健康の重要性を理解して頂ければと思っています。

歯周病治療は、早期から治療を始めて、予防することで、「一生、健康な歯」で美味しくお食事をとれることが可能になり、「一生、健康な身体」で暮らしていけることに繋がります。

私達は、患者様の「一生、健康な歯」「一生、健康な身体」を維持するお手伝いをしたいと思っています。

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2019年4月1日
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