当院での歯周病治療の流れ③ 再評価・歯周外科手術

「当院での歯周病治療の流れ」について、前回からの続きで「再評価・歯周外科手術」のお話になります。

③再評価・歯周外科手術
歯周基本治療を一通り終えた後は、改めて歯周病検査をすることより、それまで行ってきた治療の経過を客観的に測る、再評価を行います。

歯周病は糖尿病や高血圧と並び生活習慣病のひとつに数えられ、一度診断されると中々完治が難しい病気なのですが、
再評価の結果が、正常値まで改善し「良好」な状態や歯周病がなくなったわけではなくとも歯肉の炎症はとれて「安定期」と評価された場合は、「定期検診」や「メインテナンス」に移ります。

ですが、残念ながら改善がみられなかったり、改善がみられたものの、一部に歯周病による炎症が残っている場合は、
「フラップ手術(歯肉剥離掻爬手術)」と呼ばれる歯周外科手術を行い炎症の改善を図ることもあります。重度の歯周病の患者さんに行うことが多いです。

加えて、歯周病により破壊されてしまった組織を再生する
「歯周組織再生療法」を治療の選択肢としてご提案する場合があります。

フラップ手術は、歯肉を切開して、目で直接確認しながら歯石やプラークを取り除く手術です。
手術後、歯周組織が完全に元通りになることが理想的ですが、実際には歯槽骨、セメント質、歯根膜は殆ど再生されることはありません。病気の組織を取り除いた後は、歯肉が入り込みくっついただけの状態となりその場合は、元々健康な歯肉に比べて再発のリスクはどうしても高くなってしまいます。

歯周組織再生療法を選択することにより、歯の周りのセメント質や歯根膜、歯槽骨を再生することで健康な歯肉を取り戻すことが出来ます。