ケガで歯が折れてしまった…そんな時は

こんにちは。藤沢の歯医者「おだがき歯科クリニック」歯科衛生士の竹内です。

少し前の出来事ですが、小さなお子さんが転んで歯が折れてしてしまい、当院に来院されたことがありました。

今回は怪我で歯が折れたり、抜け落ちてしまった際の適切な行動についてお話しようと思います。

転んだ際は高確率で歯だけでなく、唇もぶつけて切っていることも多いので出血に驚くと思います。

保護者の方はそんな時、どうしたらいいか慌てふためきますよね。

やはりすぐに歯科医院に連絡し診てもらうのが一番です。

ですが、まず保護者の方がお口の中を出来るだけ刺激しないように見てあげて、歯が欠けたり折れたり抜けていないかチェックして下さい。

歯が折れてたり根っ子ごと抜け落ちてしていた場合は、その歯が周囲にないか探してみて下さい。
状況により、その破折した歯を接着したり抜けた歯を元に戻すこと(再植)ができることがあります。

もしあった場合は欠片は濡らしたガーゼなどに包んで持って来て下さい。
根元から折れたり抜けてしまった場合は、歯の根っ子(歯根膜)の部分には極力触らず、水道水で洗い流したりもしないで、それを牛乳に浸した状態で、出来るだけ早く患者さんと一緒に来院して下さい。

牛乳の浸透圧と酸性度(pH)が人間の体液に近いため、歯の乾燥を防ぎ、歯根膜を保護してくれます。
ただし、歯に牛乳の脂肪分が付いてしまうと、それが細胞同士の接着を妨げる場合があります。そのため、もし有れば無脂肪乳を選ぶようにして下さい。
まわりにあまり見かけないものですが、生理食塩水があると理想的です。

また、その他に劣化の少ない保存方法としてはお口に含む手段があります。しかし、この方法は誤って飲み込んでしまう恐れもあるので、特にお子さんの場合は、注意が必要です。

そして、決して慌ててはいけませんが、何よりできるだけ早く歯科医院へ来院されることを心掛けて下さい。
歯が抜けてから時間が短ければ短いほど、もう一度歯を戻して残せる可能性が高くなります。

歯の周りの歯根膜という組織はとても乾燥に弱く、30分で半分以上、120分で大半が死滅してしまいます。
できればケガをされてから30分~1時間以内に処置が出来るのが理想的です。

ですが、実際にケガをされた際はどうしても慌ててしまい、必ずしも冷静に適切な対応が出来るとは限りません。
もし、それ以上時間が経ってしまっても、出来る限りの治療を行いますので、早めにご来院頂ければと思います。

お子さんの怪我は本当にドキッとしますよね(°_°)
私も幼稚園に通っている子どもがいますのでこういう経験はあります。歯科衛生士の私ですがパニックになり、どうすればいいのかわからなくなった経験がありましたので、今回のブログにしました。