めじろ。そして蔦、うずとかみなり

こんにちは。藤沢の歯医者「おだがき歯科クリニック」の小田柿です。

本日は、本鵠沼にある「うずとかみなり」というラーメン屋にて開催された、「七重の味の店 めじろ」、「Japanese soba noodles蔦」とのコラボイベント
「七重の味の店めじろ~The origin of the 蔦&渦~」に参加してきました。

話が20年以上過去に遡り、私が学生の頃の話になります。当時、外食といえばマクドナルド・吉野家等のファースフード店やガスト・サイゼリヤのようなファミレスくらいしか選択肢がなかった(勿論今でもよく行きます)私が、一口啜った瞬間に衝撃を受け、ラーメン屋巡りに目覚めたきっかけになった店が「うずとかみなり」店主の御父様、おやっさんこと大西良明氏の営む「七重の味の店 めじろ」でした。

基本はあっさりした淡麗スープにも関わらず、スープと交ざった焦がしネギや煮干粉にパンチ力があり、更に食べ進めていくうちに味の変化を感じるという、濃い味が正義であった若かりし頃の私にはかなりの衝撃であったことを今でも覚えています。

ラーメンにハマった私は、藤沢市を中心に自転車を走らせラーメン屋巡りをするようになりました。

一度食べたら病みつきになるラーメン屋が藤沢から代々木に移転後も、葱の魔術師と呼ばれたおやっさんの味を求めて足繁く通い、気がつけばラーメン巡りの圏内が都内まで広がっていきました。

その後、川崎BE(現川崎アトレ)内のラーメンシンフォニーという全国の有名店が集うラーメン専門店街に出店されて以降は、仕事や旅行で訪れた先々にあるラーメン屋にも下調べをして食べに行くようになりました。

日本全国には様々なラーメンがあり、唸るように美味しいラーメンを頂くことは数しれずありましたが、
やはり「めじろ」には特別な想いがあります。
のちに「めじろ」が藤沢に帰って来た際(現在は閉店)には、やっぱり自分にはこの味が一番だと再認識したものです。

おやっさんは現在、引退なされている様なのですが、以前の「めじろ」ではそのDNAを継ぐ2人の息子さんがお仕事をされていた時期があり、お二方ともその後独立されております。

お一方は、ミシュランガイドでラーメン店として初めて一つ星を獲得した「Japanese soba noodles蔦」の店主大西祐貴氏、

そしてもうお一方が「うずとかみなり」の店主大西芳実氏です。

両名共にラーメン界を代表する職人では御座いますが、特に大西芳実氏のラーメンには個人的に物凄く惹かれました。

「めじろ」から独立され創業した鎌倉の「鎌倉麺屋ひなどり」にその後の移転先、本鵠沼の「麺やBar渦」、辻堂の「RAMEN渦雷」と常に新しい事に挑戦し進化するラーメンが、別業種ではありますが私の仕事のモチベーションになっており、

店主の座右の銘
「心が技術を超えない限り、技術は活かされない。」
という言葉は勝手ながら私の仕事に対する心構えとしても常日頃意識するように心掛けております。

「めじろ」のラーメンはもう長らく食べれていませんが、気がつけば、自分にとっての一番のラーメン屋が「うずとかみなり」ではないかと思うようになっていました。

そして迎えた今回親子3人のコラボイベントに登場した一杯がこちら。

昔を思い出す焦がし葱に

食べる度にくせになっていった、俺もその気になれば主役を張れるんだぞといわんばかりの短冊メンマに再会しました。

「Japanese soba noodles蔦」の店主大西祐貴氏の仕込んだチャーシュー

店主からは最先端のラーメンではないですが…とのことでしたが、昔と今を繋ぐ歴史を感じる素晴らしいラーメンでした。

店内のBGMとして流れていた、おやっさんが大好きだというルイ・アームストロングの曲が印象的でいまも余韻として残っています。

ごちそうさまでした。

※先日急逝された大西祐貴氏に関する文面については、ご家族の方々の事を思うと、とても言葉で言い表す事が出来なかった為、最小限控えさせて頂きました。
謹んで御冥福をお祈り申し上げます。